ART WORK “武士道作品”

新型コロナウィルスという目には見えない恐怖は人の気持ち自体、心自体を変えてしまう。世界的に人の動きも交流も経済さえも変えてしまったし。何をするにも萎縮してしまうんじゃないかって思いました。そこで何を描こうかと思った時に、いろんなところに意識を伸ばして模索していました。行き着いたのが昔、母さんから言われてた「あんたは絵がうまい」「思う存分やるといい」って認めてもらえていたようで、そっと背中を押してくれるあたたかい言葉だったりするんじゃないかなって。皆んなの母親じゃないけど僕がそのひとつとして「大事なことだよね」ってこと描いていいんじゃないかって。
「武士道」って古風だけど今に生きる僕達に伝わるかなと思い着想しました。難しい構造だったりは逆にみんな見てくれないし心に届かないと思った。
まるで自分の心に直接描かれているんじゃないかって思う色と筆を入れていきました。
今このときの一瞬に徹することの大切さ。
一瞬、一瞬と積み重ねて一生となること。
【今を生きる】この思想を「武士の一太刀」として筆に全てを込める。

色彩2色しか使わないという制限。
一振りしかしないという制限。
制限を自身に課すことで「武士道精神」への想いを込める。なぜならば、侍という特権階級が守るべき道徳律として形成された武士道は、決して過去の遺物ではないと確信しているからである。時代の変遷により武士という身分は無くなっても、責任感の強さ、筋を通す信念など、その崇高な精神は今も日本人の倫理感や道徳心に宿っていると感じるからです。
「武士道」という哲学と、「すべてはいまこのときにある」という自身の在り方を結びつけ、絵画にしたものが「武士道作品」です。
一生は一瞬の積み重ねであり、この一瞬を生きること、この一瞬に徹することの美しさを「武士の一太刀」と重ね合わせて、一つの線に込めています。
僕のこの作品を通して日本の美と精神を発信し、世界中の人々を感動させたい。

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